2024年10月19日
視察二日目は鶴岡市に移動し、医療のDX化を推進している鶴岡市立荘内病院を視察しました。
内視鏡を用いて行う腹腔鏡下手術は、従来の開腹手術と比べて、傷口が小さく患者の負担も軽く、回復も早いことから、様々な手術に適用されるようになってきましたが、地方の病院においては手術実績が少なく、都市部と地方との経験の差を埋める必要がありました。
そのような中、荘内病院では、柏市にある国立がん研究センター東病院と医療連携協定を結び、東病院の専門医によるがん相談外来の実施をはじめ、人事交流や教育研修、遠隔アシスト手術などを行っています。
荘内病院で腹腔鏡下手術を実施する際、東病院の経験豊富な内視鏡医師がリアルタイムで映像を確認し、口頭や図示を用いて手術を支援します。
視察に伺った当日は、腹腔鏡下でのS状結腸切除術が行われており、実際に手術室にも入らせていただきました。
手術現場でのぞき込んでの指導より、大きく拡大された映像を見ながらの指導の方がわかりやすく、若手外科医の教育機会の拡大と医師不足の解消につながることが期待されます。
また、人手不足といった課題を乗り越え、数少ないスタッフで患者を支えるためには、医療従事者の業務負担の軽減、医療の生産性の向上も欠かせません。
ICUやNICUといった重症病棟における重篤な患者の入床から退床までの記録データを経過管理し、患者の容態変化を示す「重症・急性期患者情報システム」や、AIを活用した「看護師の勤務表作成システム」の導入を進めるなど、医療DXの取り組みを伺うことができました。
【参考資料】