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  • 2024年09月05日 水道事業について(代表質問)

    2024年8月8日



    水道の地震対策を議論する国の上下水道地震対策検討委員会では、上下水道の防災対策の見直しを行い、避難所や病院など重要施設に関連する上下水道を優先して耐震化すべきとする中間とりまとめを5月に公表、8月に最終決定される予定です。

    能登半島地震では水道の寸断が長期化し、未だ断水が解消されていないなど、極めて深刻な状況が続いていますが、たとえ水道が使えても、排水ができなければ、日常生活の復旧は難しいという実態が浮き彫りになりました。


    とくにトイレ対策は重要です。上下水道の耐震化が進まないこともあり、政府は法律を改正し、避難所におけるトイレ対策として、脆弱な下水道管の布設エリアにおいては、合併処理浄化槽等の設置を可能としました。

    避難所や病院等におけるインフラ整備は急務です。今年度から水道事業が国土交通省に移管された事は、災害時に使用する施設において、上下水道の一体化で耐震化を進める上で大変有効であると理解していますが、千葉県の認識はどうか気になるところです。

    そこで伺います。


    水道行政の所管が、国においては厚生労働省から国土交通省に移管されたが、その理由について、県としてどのように認識し、対応するのか?


    国では、下水道など他の社会資本との一体的な整備や、防災対策の強化を図るため、これらに関して専門的な能力・知見を有する国土交通省に水道の整備・管理行政を移管したものと認識しています。


    近年の水道事業は、人口減少や節水型機器の普及等により収益が伸び悩む一方、水道施設の老朽化対策や耐震化、災害発生時の対応等に取り組むことが強く求められています。


    県としては、引き続き、国との連携を密にしながら、県内水道事業体による経営基盤の強化や、必要な施設整備の推進、災害対応力の向上などの取組を積極的に支援してまいります。



    基幹管路の耐震化について


    能登半島地震では、浄水場が破損して、地域一帯が長期間断水した事例がありました。

    浄水施設や配水池などの基幹施設の耐震化については、国においては「過去から将来にわたって当該地点で考えられる最大規模の強さを有する地震動」いわゆるレベル2地震動に対応することが望ましいとされています。

    こうした中、県営水道では、「施設の供用期間中に発生する可能性が高い地震動」いわゆるレベル1地震動の耐震化率は100%に達していると聞いていますが、近年大規模地震が頻発している状況においては、可能な限り早くレベル2地震動に対応していくことが望ましいと考えます。


    また、今回の地震を受け、国の上下水道対策検討委員会では、耐震化が完了していない基幹施設のみならず、これらに直接つながる導水管や送水管などの基幹管路は急所になるとして、対策を急ぐ重要性が指摘されています。

    県営水道ではこれまでも、管路の耐震化にあたっては、その重要性などを鑑み、取り組みを進めてきましたが、耐震化をさらに効果的かつ迅速に進めていくためには、管路の種類や布設年度等の情報を電子化した「管路情報管理システム」を充分に活用していくことが必要であると考えます。

    そこで伺います。


    県営水道において、浄水場等の基幹施設や送水管等の基幹管路に係る耐震化の推進に向け、どのように取り組んでいるのか?

    基幹施設の耐震性能について、現在有しているレベル1から、レベル2に向上させるためには、躯体等の補強のため施設を長期間停止する必要があることから、まずは機械などの設備の強化を行い、施設本体の対応は、大規模更新時に行うこととしています。


    こうした中、ちば野菊の里浄水場2期施設の新設により、令和5年度末における浄水施設のレベル2に対応する耐震化率は、前年度末の23.2パーセントから41.9パーセントに向上しました。


    また、基幹管路については、「管路情報管理システム」を活用し、老朽度やバックアップの可否等を確認するとともに、地盤なども考慮して耐震化を進めており、数値が判明している令和4年度末の耐震化率は61.7パーセントとなっています。


    今後とも、施設や管路の更なる耐震化に向け、計画的かつ効果的に取り組んでまいります。



    上下水道管路の情報共有について


    能登半島地震では、下水道の復旧が遅れたことにより、使用した水を下水道に流せないことから、上水道の使用に制限が生じました。

    県営水道の給水する11市では、下水道普及率が90パーセント以上の市が4市あり、石川県珠洲市の約52パーセントと比べると下水道の整備が進んでおります。


    首都直下地震が起きた際には、能登半島地震と同じように下水道の復旧が遅れると、上水道の使用が制限される期間が長期化すると想定されます。

    そこで伺います。


    防災的な観点から、上下水道管路の一体的な耐震化を推進するため、県営水道と給水区域内の11市との情報共有をはかるべきと考えるがどうか?


    県営水道の給水区域における上水道と下水道の管路については、整備時期や耐用年数に違いがあり、更新時期が異なることなどから、これまで給水区域内の全11市と管路の耐震化に係る情報共有は行っていませんでした。


    こうした中、本年5月には、国の上下水道地震対策検討委員会の中間とりまとめにおいて、「避難所や病院など重要施設に係る上下水道管路の一体的な耐震化等を計画的に進めるべき」との考えが示されました。


    本県においても、東日本大震災の際、上水道は通水したものの、下水道が復旧していなかったことにより、水道の使用を制限した地域があったことから、今後は、管路の耐震化をより効果的に推進できるよう、11市と情報共有を図ってまいります。

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    市原市 鈴木 和宏

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