2024年6月3日
6月2日(日)、千葉県議会ドイツ・オランダ行政調査団は、オランダのアムステルダムに移動しました。
アムステルダム北部にある、サーキュラーエコノミー実験区のDe Cauver(デ・クーベル)とSchoonship(スホーンスヒップ)と呼ばれる水上居住区を現地調査しました。
これまで大量生産・大量消費の中で捨てられていた原材料や製品を新たな「資源」と捉えて、ゴミを出さずに資源を循環させる経済の仕組みである「サーキュラーエコノミー」は世界で注目され、オランダは先進国と言われています。
アムステルダム市は、2050年までに100%循環型都市を目標に掲げ、現在のシステムを転換するアイデアを実証実験するための場所や機会の提供を行ったり、スタートアップのサポートや情報共有等の構築をしているそうです。
その取り組みの一つが、このデ・クーベルです。
この場所はかつて造船所などがあった工場地帯で、人は住んでいなかった上に、退役の船や工場から流れ出た油などで土壌が汚染されていました。そこで同市は、中心街から北部への鉄道の敷設に加え、土壌汚染の回復と、この土地の有効活用を公募し、サーキュラーエコノミーに取り組むスタートアップと市民の住民一体型にて、サスティナビリティやサーキュラーエコノミーの実験に取り組んでいるところです。
次に水上居住区の現地調査ですが、地球温暖化によって引き起こされる深刻な問題の一つが、海面水位の上昇で、それに伴う高潮など沿岸災害の甚大化も予測され、対策が急がれています。
そんな中、アムステルダム北部の運河に新たにこの水上居住区が作られました。
かねてよりオランダでは住居として活用されていたハウスボードとは異なる手法で、住宅そのものを水に浮かせて、数軒ずつのブロック化し、現在、46世帯の150名以上が暮らしています。
エネルギーの地産地消のマイクログリッド、建物や家具類のリサイクル、アップサイクル、食べ残しや排泄物までもが再利用できるよう様々なこうした取り組みが、他のヨーロッパ諸国やモルディブにも拡がりを見せているとお聞きしました。
気候変動対応したまちづくりへの取り組みの参考にしたいと思います。
八千代市 横山 秀明