2023年11月6日
医療的ケア児等が抱える課題は多分野にわたっており、必要なサービスを総合的に調整し、関係機関と医療的ケア児等とその家族をつなぐ役割を担う「医療的ケア児等コーディネーター」の存在は重要です。
昨年の12月議会で、医療的ケア児等コーディネーターの配置状況を確認したところ、令和5年度までに60名の配置を目標としているとのことでしたので、その後の状況について質問しました。
医療的ケア児等コーディネーターの、現在の配置状況はどうか?
医療的ケア児等コーディネーターについては、第七次千葉県障害者計画において、今年度までに60名の配置を目標に掲げているところですが、今年度4月1日時点で27市町に54名が配置されており、今年度に入り19名増加しました。
重症心身障害児者を支える団体の方や県南部で介護支援サービスをされている方のお話を伺いますと、東葛南部や県南部には、医療的ケアの必要な方が通所する施設や入所する施設がなく、困っているとの声を伺います。
そこでお伺いします。
県内における医療型の児童発達支援センターや入所施設の設置状況はどうか?また、偏在状況はどうか?
医療型児童発達支援センターについては、肢体不自由のある子どもが、日常生活における基本的動作の指導や治療等を受けるために通う施設であり、県内に8カ所設置されております。
また、医療型障害児入所施設については、県内に6カ所設置されているところです。
エリアごとの配置状況ですが、医療型児童発達支援センターは千葉及び東葛北部・南部地域に、また、医療型障害児入所施設は千葉、東葛北部などに設置されておりますが、県南部にはいずれの施設も設置されておらず、地域的な偏りがあると認識しています。
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在宅介護を行っているご家族の方は、日々の介護により身体的な疲れだけでなく、精神的にも疲労が溜まっています。介護疲れや共倒れを防ぎ、介護の継続を可能にするためにも、介護する家族が一時的に介護から離れ、休息やリフレッシュをすることが求められます。
また、介護するご家族の高齢化も進んでおり、介護の負担とならないためにも、身近な生活圏内に、医療的ケア児等に対応できる短期入所施設の設置を望む声もいただきます。
そこでお伺いします。
介護老人保健施設などでも短期入所の受け入れができるよう、県として働きかけていくべきと考えるがどうか?
医療的ケアが必要な子どもが、地域で安心して在宅生活を続けていくためには、家族が病気などの緊急時や休息が必要な時に利用できるサービスの充実を図ることが重要と考えており、医療型の短期入所の利用希望が非常に多い状況です。このため、今年度から新たに、介護老人保健施設を含め、県内の病院や診療所等に対し、短期入所事業所の開設に向けた働きかけやコンサルタント等を行う事業を実施するなど、医療的ケアが必要な子どもやその家族への支援体制強化を図っているところです。
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医療的ケア児等コーディネーターについては、まずは各障害保健福祉圏域での配置を、さらには各市町村単位での配置をめざすとともに、通所施設や入所施設についても、偏在の解消に向けた取り組みを要望しました。
また、介護老人保健施設を含め、入所施設の開設に向け、支援体制の強化を図っているとのことでした。身近な地域に短期入所ができる施設があることは、介護するご家族の悲願でもありますので、ぜひその実現に向け、しっかりと取り組んでいただくよう要望しました。
【参考資料】