2023年1月31日
中国の廃棄物に対する禁輸措置や、海外における金属スクラップをはじめとした再生資源物の需要の高まりから、金属スクラップヤードが増えています。
私の地元である市原市においても、この2~3年の間で、何か所か新設されており、令和元年の台風で、広範囲に倒木被害があった山林が造成されたかと思うと、あっという間に高い矢板で囲まれ、再生資源物が山積みとなっています。
環境と資源の制約のもと、持続可能な社会を築いていくためには、再生資源物の活用を促進することは重要であり、スクラップヤードは必要な施設であることは言うまでもありません。しかし、まれに不適切な保管や処理を行う事業者もあり、市原市だけでなく周辺の市町からも相談を受けることがありました。無駄に周辺住民との間で軋轢を生じてしまうのではなく、地域社会と共生し得る施設であることが求められます。
そのような中、県では、金属スクラップヤード等の条例制定に向け、県内の市町村に対して意見聴取を行いました。市町村から挙がった意見を、今後どのように活かしていくのか質問しました。
金属スクラップヤード等を規制する条例の検討にあたり、市町村の意見をどのように反映させるのか?
県では、県全域を俯瞰する立場での条例制定を検討するに当たり、9月以降、全ての市町村の環境部局と消防部局からヒアリングを実施いたしま した。
その結果、「県条例で許可制や住民説明会を実施すべき」、「県と市町村との連携や情報共有が必要」などの共通意見のほか、「住民説明会の対象範囲は、市町村と事業者が協議すべき」、「住宅地からの 一律の距離規制は県では困難」とする意見が多数出されました。
また、先月開催した有識者会議で説明したところ、委員からも、市町村と同様の意見を多くいただいております。
これらを踏まえ、今月下旬の第2回有識者会議で県の考えを詳細に示した後、条例の骨子案を作成したいと考えています。
【参考資料】
ヤード対策(千葉県)