2022年12月8日
抗がん剤や放射線治療の影響で、髪の毛や眉毛が抜けたり、肌が変色したりするほか、手術で体の一部を切除することがあります。外見が変化したことで、人との関わりを避けたくなったり、外出する気になれなくなったりするなど、心理的な苦痛を感じる患者は、少なくありません。
近年では、がんの医療技術が進み、通院治療をしながら、日常生活を送る患者も増えてきました。その人らしく、社会生活の中で、今までどおりに過ごすことを支える必要性が高まっていることから、多くの自治体において、ウイッグの購入を助成するなど、アピアランスケアを支える動きが広がっています。
わが会派においても、医療用ウイッグや補正具等の購入費の助成について、長年、繰り返し要望をしてきたところですが、9月議会の代表質問において、ようやく「県内市町村への意向調査を行い、その結果を踏まえながら支援方法について検討を進めていきたい」旨の、答弁をいただきました。
外見の変化を補うことで、がん患者の気持ちを軽くするとともに、治療に対しても前向きに取り組めるよう、アピアランスケア助成の早期実現が求められることから、意向調査の結果と今後について伺いました。
がん患者のアピアランスケアにかかる助成に関する 県内市町村への意向調査の結果は どのようなものであったか?また、調査結果を受け、今後どのように進めていくのか?
県が助成金の一部について補助する事業を実施した場合、県内市町村にどの程度助成制度の実施の意向があるかについて、本年10月に調査しました。
その結果、9自治体から「既に助成を実施している」又は「来年度からの実施を検討している」、16自治体から「県の助成があれば実施を検討する」との回答があり、県内54市町村の半数近い25自治体において、実施に前向きであることが確認できました。
県としては、この結果を踏まえ、他の自治体の事例等も参考にしながら、来年度からの助成制度の創設に向けて検討を進めてまいります。
市原市 鈴木 和宏